こんにちは~、石川県金沢市のペット食育協会認定インストラクターの弓場です!
「犬に(猫に)、こんなもの食べさせてもいいのかしら?」
と思った経験はありませんか?
他にも、
「落ちた玉ねぎを食べちゃったー!」
「知らずにチョコレートをあげちゃった!」
「塩分の入った人間の物を食べちゃった!」
などの、ひやひやエピソードをお持ちの方もいらっしゃるのでは?(笑)
飼い主として、心配でインターネットで調べたり、詳しそうな人に聞いてみたけど、
「大丈夫」と言う人もいれば、
「危険」と言う人もいる。
結局、念には念をであげないようにしてるけど、
「本当はどうなの?」
「本当に危険なの?」
って思うこともありますよね!
真面目な飼い主さんなら、ペットのことで疑問が晴れないと悶々としちゃうこともありますし。
そこで!
犬猫の食にまつわる、
「噂話」「巷の情報」「ウソホント」
を、ペット食育インストラクターである私が、解説付きでまとめてみました!(今まとめてます笑)
(とりあえず、今回の分はできているので笑)
早速見ていきましょう♪
この記事の内容
犬猫にこれあげていいの?シリーズ【 いちご 】
イチゴにはキシリトールという成分が含まれていて、
犬猫が食べると中毒を起こすので危険!
という話があります。
この噂話の発端は、
- 人工甘味料キシリトールが、犬の肝臓に障害を起こす可能性があり、場合によっては死ぬ危険もある。
- 犬はキシリトールを少量でも摂取すると大量のインシュリンを放出し、その結果血糖値が下がり、命に危険が生じる。
- 「体重10kgの犬が1gのキシリトールを消費した場合でも治療が必要になる」
(※実際はもう少し細かく書かれています)
という海外の記事が発端のようです。
《そもそもなんでそんな記事が?》
なんでも、スーパーで買ったキシリトール入りの袋を丸っと食べてしまった大型犬がいて、その子にトラブルがあったそうです。
日本ではキシリトールの袋といってもピンとこない人もいるかもしれませんが、
海外にはキシリトールが、グラニュー糖袋のようにしてスーパーで売られてるんですって。
《論文ではどうなってるの?》
どこの誰がどんな意図で発信しているかわからないインターネットの情報や、それをみた人たちの噂話・イメージではなく、
獣医学的、研究者たちによって科学的に証明された【学術論文】的にはどうなっているのかというと、
- 犬の体重1kg当たり1.4~2.0gのキシリトール摂取
→肝障害になり死亡 - 犬の体重1kg当たり4~16gのキシリトール摂取した犬のケース7例
→1例が死亡、3例が安楽死、3例が回復 - 犬の体重1kg当たり0.15gのキシリトール摂取
→低血糖になった例を経験
これを読んで私も「えーーキシリトールこわい。。」と思ったように、
「あら大変!キシリトールは危険なのね!!」と思った人が、
↓
「あらやだ!イチゴにもキシリトールが含まれてるわ!」という事に気付き、
↓
「じゃあイチゴも危険ね!」教えてあげなきゃ!
という流れで、今日の、
【イチゴ、危険食材説】ができたと言えるでしょう\(^o^)/
そして!ここからがポイントですよ!
一見、このお話は辻褄が合っているような気がしますが、
実はこの話、すごく大事な情報が欠けてるんです\(^o^)/
そ・れ・は!
↓↓↓↓↓↓
【 いちご 】=キシリトール100%ではない。
さっきのキシリトール実験は、
人工甘味料のキシリトール、つまり『精製したキシリトール』で行った実験でしたよね?
でも今回の飼い主さんの疑問は、食材の【 イチゴ 】です。
イチゴを食べてキシリトールの危険量を満たすにはどれくらい食べれば、毒性が発揮されるか?がポイントのはずです!
もし、それを満たさなければ、
『うちの子がイチゴを食べた🐶』ってだけです笑
イチゴで危険量を達成させてみよう♪
どれくらいのイチゴを食べると、危険だと言われている量になるのか?を知っていれば、あげるのも怖くないですよね\(^o^)/
ガイドラインでは、1kgの犬だと0.01gのキシリトールがヤバいかも!ということなので、
当てはめて計算してみます。
例えば1キロの犬なら、
報告されている中毒量と、イチゴのキシリトール含有量から割り出すと、
約250gのイチゴを食べると、やっと中毒量になれることがわかります。
この量で約260グラムです。
ちなみにこれは、1パックの量。
私は1パック食べるのは結構苦しいのですが、
これを1キロの犬が食べられるでしょうか?
胃の大きさ的に無理っぽくない?笑
ちなみにこの量は、
体重50kgの私が、12.5kgのイチゴを食べるという話に置き換えられるんだけど、そんなの無理ムリ笑
この辺のイメージができるようになると、
- イチゴは良くないって聞いたから与えなかった。
- 1粒程度ならあげるけど、それ以上はちょっと怖い。。
- 一口でも食べたらダメだと思ってた。
と、闇雲に心配していた人も、
①世間や噂話でいう『危険』がどういう状況のことを言っているのか?
②心配するにしても、どの程度心配すればいいのか?
がイメージできるようになり、
必要以上に心配したり、怖がったりすることは減るんじゃないですかね♪
つ・ま・り
↓↓↓↓↓↓
噂話に右往左往しない基礎知識が大事!
上記の情報、数値をどう受け取るかはそれぞれですが、
少なくとも『実際』の私の周りでは、
- そういう噂話を聞いたことがある!
という人はいても、 - 実際に起こりました!
という話は聞いたことがありません。
結局のところ、
普通のイチゴで、危険量のキシリトールを摂取するのは難しい!
というのが、今回の結論です♪
もちろん感受性の差はあるので、多少の個体差はあるでしょうが、
少なくとも、
・キシリトールは危険。
↓
・ イチゴにキシリトールが含まれている。
↓
・だからイチゴも危険。
という話は、正確性を欠いた話だということがわかりますね♪
それでも何か起こることがあるのはなぜ?
「イチゴは通常食べられる量なら心配ないんじゃなかったの?!」
イチゴが発見された頃から、動物も原始人も食べてきてなんともなかったのに、
この時代になって突然「危険食材です!」「体に悪いんです!」「ダメです!」と言われることがあるのは、イチゴやキシリトールの問題ではなく、それ以外の原因(残留農薬など)の可能性も疑うことも大切なのではないでしょうか^ ^
以上!ブログ版 【 いちご をペットに与えても大丈夫ですか?】のまとめ。でした♪
それにしても、
同じ量のキシリトールを摂取して、
亡くなってしまう子もいれば、
回復する子もいるのはなぜなのでしょう。
飼い主としては、
「回復する方の子であってほしい!」と切に願います。
私は獣医師ではありませんが、
ペット食育協会の講師も務めることから、
あの須崎動物病院院長 須崎獣医師から、幸運にも実際にあった様々なケースを聞く機会を得られます。
その中で、
- 病気や体調不良などで来院する子たちには、『あること』が共通しており、
- その内、改善した子たちは共通して『あること』に力を入れているなぁ
と毎回須崎先生からお聞きするたびに思います。
「回復する方の子であってほしい!」
そんな子たちがやっている共通する「あること」とは?
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この内容は随時開催中のペット食育講座にてお伝えしようと思います♪
興味がある方は講座で質問してくださいね♡
※席に限りがございますので、満席になったらごめんなさい🙏